中川裕貴、バンド / 音楽と、軌道を外れた
Yuki Nakagawa,band / "Music" and straying out of its orbit
1. 極東(壊れた)から家電と複数
2. 異なる遊戯と訓練の終わりの前にⅠ
3. 私たちとさえ言うことのできない私たちについて
4. ステンレスシンクに雨が降る 換気扇に虹が立つ(Audio commentary ver)
5. 異なる遊戯と訓練の終わりの前にⅡ
6. "Stainless think" beyond (音楽と、軌道を外れた)
7. A traffic accident resulting in death, I took different trains, in
random order
All songs are played by 中川裕貴、バンド Yuki Nakagawa,band
中川裕貴、バンド Yuki Nakagawa,band:
中川裕貴 Yuki Nakagawa(Cello,
Effects, Field-recording on tr.2, Edit)
菊池有里子 Yuriko Kikuchi(Piano)
横山祥子 Syoko Yokoyama(Violin)
出村弘美 Hiromi Demura(Non-musician,
Voice on tr.1,3,4,6, Electric-bass<world premiere> on tr.5)
天野奏 (Harp, Effects
on tr.1,3,5,7)
Recording:粕谷茂一 Moichi Kasuya(slim chance
audio)
Recording places:大阪市立芸術創造館、UrBANGUILD、京都市某音楽スタジオ(tr.5)
Mixing:中川裕貴 Yuki Nakagawa
& 粕谷茂一 Moichi Kasuya(slim chance
audio)
Mastering:粕谷茂一 Moichi Kasuya(slim chance
audio)
Additional Recording(tr.2,4,5), Mix support:大澤慧 Akira Osawa
Artwork & Design:川辺基以 Motoyuki Kawabe
yuki.n.o.nakagawa@gmail.com
OTCCDS-001
C&P 2016 Yuki Nakagawa all rights reserved
Album digest&Limited release
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Remix by Hikaru Yamada(Librarians)
■2017年3月12日(sun)@UrBANGUILD (Kyoto) ※終了しました。
■2017年5月13日(sat)@ギャルリーチガーヌ(大阪・南船場)※終了しました。
中川裕貴、バンド 1st album 「音楽と、軌道を外れた」リリースライブ東京編
Yuki Nakagawa, band's 1st album ["Music" and straying out of its orbit] release performance in Tokyo
出演:
中川裕貴、バンド
中川裕貴 Yuki Nakagawa(Cello, Effects)
菊池有里子 Yuriko Kikuchi(Piano)
横山祥子 Syoko Yokoyama(Violin)
出村弘美 Hiromi Demura(Voice, Action and No action)
大澤慧 Akira Osawa(Synthesizer)
滝沢朋恵
出演:
中川裕貴、バンド
中川裕貴 Yuki Nakagawa(Cello, Effects)
菊池有里子 Yuriko Kikuchi(Piano)
横山祥子 Syoko Yokoyama(Violin)
出村弘美 Hiromi Demura(Voice, Action and No action)
大澤慧 Akira Osawa(Synthesizer)
滝沢朋恵
text about this album
▼はじめに此処で中川裕貴、バンド1stアルバム「音楽と、軌道を外れた」をリリースします。自分が「、バンド」メンバーの力を借りながら、「音楽」というものと向き合った結果がこのアルバムの7曲70分弱の時間に詰まっています。1曲1曲ごとにやっていることが異なり、「バンド」としてのテーマが何なのか把握しかねる部分が自分にすらありますが、ただこのアルバムタイトル=「音楽と、軌道を外れた」がそれらを包括して説明しているようにも思っています。
もちろんそれは聴いてくださる方が判断することですが(またそれぞれの音楽にはたくさんの”説明”があり、そういう意味ではこの「音楽」は聴かなくても、その内容などがわかるとも言えます)、聴いて頂ければある程度わかるように、日常的に”使える”音が入っているわけではなく、誰かと集まってわいわい聴けるとか、音楽の素晴らしさを「間近」で体験できるものでもないと思います(これは完全に一人用の音楽であることは断言できる)。
ただ、自分はそれでもこの音楽からは、「聴くこと」、また聴くことでその中に意識的・無意識的に仕組まれた何かを感じ取ることができる、そしてそれがみなさんの中にある「音楽のかたち」を照らすことが少しはできると思っています。もちろん此処には既存の「音楽」が沢山在ります。ですが、それを傍目にそこから少しでも外れようとしたものの記録です。
※みなさんが聴いてどう感じるか、素朴に興味があります。「、軌道を外れた」と銘打ちながらも、この作品が持っているはずの「音楽との距離のようなもの」について、うまく測れない状態の自分が今此処にはいます。
2017年1月15日
中川裕貴
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▼軌道を外れた、回送列車Ⅰ(RecuerdoⅠ)
comments
しかしこのCDはかっこいい。そんなことってあるだろうか。 外れていく軌道の中でどの音も胸を張って迷子になっていく。 さっきまで聞こえていた音がいなくなったと思ったら、 あとでフラッと戻ってきたりする。しかもそれは、「 なんでいま来たの?」と思う時に来たりする。「いや、 今ごろ言われてもさあ」みたいな音に不意打ちされる。 しかし迷子だから仕方ない。迷子はタイミングだって逃す。 しかし、音は喜々として右往左往と様々な場所に寄り道しては、 時々、 全員勝手に歩いていたはずなのに丁度良く五叉路で出会ったりして しまう。そんな信頼もあるからなのか、みんな堂々と遅れてくる。 堂々とした遅刻。堂々たる迷子。しかし、 それがどうにもかっこいい。そんなことってあるだろうか。
長澤慶太(時差)
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距離の音楽だと思う。音楽と、個人、バンド、演奏者、観客、ユー モア、方法論、エモーション、うまくそれらから離れ「、」に逃げ 込めたとしても、そこも安全な場所ではないことを優しく教え続けてくれる。
空間現代 古谷野慶輔
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山田光(hikaru yamada and the librarians )コメント
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普通の耐久性をもつ新しくもないママチャリが二人の大人を乗せて ややオーバーワーク気味に使役されているときの荷台に乗った人の 脚が持ち主の意図を無視し心許なく揺れるのや、 その他全てを過不足なく内包する軋みです。情景に寄り添った軋みは後に演奏されその限定された時間を何度で も再現します。
キッタナイ繁華街の散らかったゴミから飛び上がった烏のメタリッ クな尾羽に曙光の差したのや何かそんなのを偶然目にした時などに 我々は
などの愚かなフレーズを濁った脳に点滅させて涙をこぼしたりする けれども、 醜悪をデコレートする形をとった美しか感受しないその態度は、 本来我々とは無関係に存在する無尽蔵の美を、 それらに決して手の届かない俗悪な生き物が自らの矮小な意識の俎 に引き倒し虐待するような傲慢、であるとは、 おそらく薄ぼんやり知ってはいるのです。
俗悪の路傍に亜ゴミとして立ちながらそういうことを踏まえるとき 、その認識はどちらかといえば「愛」 の類に足場をもっているのだと思います。
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『 チャリの二人乗りが今、 数メーター向こうを通り過ぎて行きました。
このときの、アルミスポークの軋みは鮮やかに饒舌です。
ポイント1:それをするのは私でなくてもよい
我々は卑俗で、 わかるものを提供させてそれをわかる自分であることを恩に着せる のが習性です。
完膚なきまでに美しい「美しさ」 は我々と無関係に存在するので、 やっかみ心の強い甘えたである我々はその美しい存在を感知し得な いところまで自らの感受性を鈍麻させておかなければ、 そこから見放された今生が寂しいわ恥ずかしいわで生きてもゆかれ ない。
「この世界の美しさ」
ポイント2:あの町この道どうしようもねえがそこを走る我ら
私個人は、 バンドの仲間でありリーダーであるところの中川氏が撒いたパン屑 を追うようにして、出来上がった音源を繰り返し聴いています。 まだ拾えていないパン屑は多数落ちていて、 私は鳩ではなくメンバーだからそのいちいちに返事の心を持つので すが、そのつもりで見るとパン屑が遺言めいていて慌てます。
ポイント3:中川、バンドやめるってよ てならないか心配』
聴いていて、たとえば「私たちということさえできない」 なんかは、言葉の面でほんと実感として腑に落ちる瞬間があり、 そこらへん答え合わせしないで一生終えちゃうとほんとに遺言化す るから、ぜひまた、質問にしましょう。
菊池有里子(中川裕貴、バンド<ピアノ>)
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聴いていると、いまとここ、ということが、そぞろになる。 どうやら主語がひとつではないし、たぶん述語も増やされている、 しかもいずれも移ろっていく、と思っているのか、 思わされているのか。
今まで使っていたイヤホンの右耳がわが接触不良になったので新調 した。
軌道を外れたということは、 軌道を外れた別の軌道を刻んだということで、でも、 聴いているわたしははじめの軌道の中にもふたつめの軌道の中にも いなくて、 外れた軌道と刻んだ軌道のあいだに突っ立たされている。
時間が複数に鳴って成ってる。
そぞろなので、なかなか、いま、ここ、とは言えない。いま、 そこ。というと、少し腑に落ちる。
トラック5の冒頭、楽器が鳴る前に、ターミネーター、と、 たくさん聴こえる。
和田ながら(したため)
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迷子の人は大変だ。迷子の人は、周りの風景を確認しようとして、 その場でクルクル周ったりしてしまう。 とりあえず遠くを見つめたりするが、大抵は何も解決しない。 通行人の視線を気にせず独り言を言ったりする。 地図の上下を入れ替えては首を傾げる。 軌道を外れたことを知りつつ歩き出したその顔は不安でいっぱいだ 。だから足を出そうとして、何度も躊躇してしまう。 それらの仕草は、ほぼどんな人ですらマヌケに見せてしまう。 だから迷子の人は大変なのだ。 本人はすごく困っているのだろうけれど、 その困り具合が真剣であればあるほど面白くなってしまうのだ。
しかしこのCDはかっこいい。そんなことってあるだろうか。
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距離の音楽だと思う。音楽と、個人、バンド、演奏者、観客、ユー
空間現代 古谷野慶輔
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ドライブ中、渋滞を離脱し下道に出ていくとき流れていて盛り上がってました。
あと寝ながら聴いたらプレイヤーまたぶっ壊れたのかと焦った。
あと寝ながら聴いたらプレイヤーまたぶっ壊れたのかと焦った。
長野雅貴(その他)
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なんかあれだね、と妻に言った
2曲目の途中で煙草を吸いに出た。その間もCD止めないでね、と特段妻にお願いはしなかった
三曲目の1分くらいで曲名を確認した
そのへんでメモを書き始めた。音源ではわたしたちは、と言っている。
もちろんこのへんの筆跡も前後しているのだ。しばらく音楽を聴く。
なにかに集中している間、そのファイブカウント、に同時てなにかしらやっている。
集中に対する反対の阻害的な条件もあろう。
各曲のこころみの別々さにたいして集中することはできない。
今書いていることは編集ののちにも保存されているか?ここは?ココア飲みたくなったけどあるか?選択肢があるか?もう一回やっても同じじゃないか。買ってないんだからないんじゃないの?と妻が言う。それを再編集するとぼくが買ってなかったからよくなかったんじゃないって話になる。
もっかいクレジットを見た。やばいすっごい雪がふりそーと妻が言いい、クライマックスにはぼくはこの原稿を書いていた。
もっとそこは激しくてもいいんじゃないかと思った。札幌の雪はたいしたことはなかった。それが残念だった。あげてください。しあ。っていうのを書き直してうあうあ。石清水、電光石火の日本海?ギターそれです。
それについて引用します。
ちょおと爪を噛んでい手遅れました。しみません。
眉もかきました。
then,I think
でした。。¥
いったんこのへんでitunesを確認しました。
これを戯曲としてするなら、まあまあそれかなと思うのですけど。そのまあま会話しているのです。あっ今からまた聞きます、このおんがく(今おんがくと打ち込んでから変換候補が出た状態で25びょう悩みましたね」!!)ね!
1曲めから2曲目がよかったなーと5曲目を流しながら思っている。
これからこの文章を編集します。
(しばらく聞いて)
「中川君はどうしてチェロがうまくなっちゃたのかな?」というはなしをしているあたりで、耳がはちきれそうになるから…と妻から苦情がありました。確かに大きな音だったと思います。妻は今、別のプロジェクトの翻訳に関する微妙ないきさつの作業をしていて、ぼくは会話的な音楽だなと思たのですが、今ちょっと小さくしてもらってもいいでしょうか、、と妻からオーダーがでたところでピアノがフェードアウトし、また別の音楽が僕はもうすぐ終わるだろうので放置しよう、もう1分くらいはと思っている次第です。
音量を下げますた。
下げると急に別の人が演奏したみたいな気になりますね。
谷竜一(集団:歩行訓練)
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虹釜太郎 コメント
工藤冬里 コメント
中川裕貴、バンド
picture by Koichiro Kojima
中川裕貴、バンドは中川裕貴 [cello etc]の「バンド」。2013年活動をスタート。2017年現在の主な「、バンド」メンバーは、菊池有里子[piano]、横山祥子[violin]、出村弘美、大澤慧[keyboard]。その楽器編成を生かした曲、生かさない曲、「音楽」を生かした曲、生かさない曲を、その音楽に参加しないヒトも含め、全員で「合奏」する。ライブ(観客の前での生演奏)はリーダーの中川がメンバーを召喚しひとつの場所に集め、自身の音楽に対する一部論理破綻した嗜好を「演出」した上で、楽曲を演奏し、「上演」する。演奏する音楽の「説明」は、昔は此処にも書いていたがもう止めた(まあ待て。話せばわかる。話せばわかるじゃないか)。
2017年1st album「音楽と、軌道を外れた」リリース。
https://yukinakagawa-band-1stalbum.blogspot.jp/
https://twitter.com/nakagawa_yuki
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